2025/12/29 16:01
2025年も残すところあと僅か。今年の栽培醸造の記録を振り返ってみます。
冬の到来が一気に訪れ、予想に反してすぐ根雪になってしまい、畑は雪にすっぽり埋もれたため、剪定は春にすることにしました。170センチくらい積もる、近年稀にみる豪雪でした。
醸造は日々の発酵管理、澱引き、バトナージュ、ぶどうのプレス、ボトリングなどに忙しい時期です。


スパークリングのデゴルジュマンもしました。


4月になり春を迎えると雪も融けてきたので、剪定の開始です。ワイナリーの隣の畑ではワイン用ブドウ品種をダブルギュイヨで仕立てているので短梢と長梢を決めて剪定していきます。ワイナリーの近くにある5反の畑では黒ぶどうのスチューベンを栽培しています。
暖かくなり芽吹いてきたら、芽かきと誘引をスタート。もたもたしていると誘引の際に芽を落としてしまうので、早さも必要です。


2年目の苗木も手入れします。
夏が近づくと一気にぶどうが成長するので、晴れた日は畑で作業です。この時期は県内外での泊りがけのイベントが続くので、その点も考慮します。摘芯、徐葉、副梢管理と次々作業はありますが、鶴田も日が長くなってきて夕方18時くらいまで明るいです。

ぶどうが生り始めると鳥もだんだんと集まってきます。食害を回避するため網張りしましたが、今年は従来の網では防ぎきれずでした。食べられた跡を見るのはなかなかつらいです。
網を張ってからは作業は一段落ですが、鳥を追い払ったり、病気が発生していないか、草が伸びすぎていないかなど定期的に畑はチェックします。
BrixとpHも計測し始めます。数値からだいたいの収穫時期の予測を立て、実際に味見もしてみます。ワイン用ブドウ品種は一般的に皮が薄く、種も小さくて硬くないので食べやすいです。完熟すると種はぱりぱりとかみ砕けます。

9月に入ってからは収穫がスタート。まずはソーヴィニョンブラン、そしてシャルドネ、ピノノワール、最後にリースリングでした。スチューベンはシャルドネと同じ時期から収穫しています。
ワイン用ブドウ品種は収穫が終わると仕込みも始まります。畑の面積からして終了はそれほど多くはないので、小仕込みします。


7月に雨が少なく、8~9月に雨が多いという、ぶどうにはあまり優しくない天候だったため、収穫量は昨年以上とはなりませんでしたが、異常に暑い日も少なかったので、品質的には良いものが出来たと思っています。10月初旬には収穫を終え、スチューベンの仕込みも順次始めました。


小仕込みはバスケットプレスを使用します。

ワインの途中経過は日々分析とテイスティングで確認します。
ヴィンテージ2025は年が明けてからのボトリングになるので、まだタンク内で熟成中です。
今年は根雪が遅く、寒さも穏やかだったので、11月中旬から剪定を開始し、12月の前半には2年目のピノノワールの樹も含めて畑の冬支度を終わらせました。
赤ワイン用の陰干しぶどうも並べ、来年の仕込みに備えています。
2026年も忙しい年にしたいです。




